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「それは椅子ですか?」「カホン(cajon)という南米の打楽器で(以下略)」 

カホン バンドではベースを弾いてました。楽器としても大好きです。音も大好きです。
じゃ他の楽器はどうかというと、まじめにやらないまでも触るのが好き。おもちゃみたいなものだ。

で、昔からちょっと珍しいモノを見ると欲しくなる。輸入雑貨屋あたりだど、南米やインドの楽器がたまにおいてある時がある。たいていは笛や太鼓の類いでそんなに高いものではないし、ついふらっと購入、家に持ち帰って遊ぶ、やがて子供にも触らせる、おもちゃがわり、どこ行ったかわからない・・・そのくり返し。もちろん習得してライブ、なんてことはなくほとんどが行方不明状態。

珍しくきちんと練習してるのがカホン(Cajon)という代物。南米はペルーの打楽器。これは雑貨屋ではなく楽器店、インターネット販売で入手。そもそもカホンとはなにか?というのはあちこちに詳しいサイトがあるのでココでは省略。

いや、おもしろいんだわ、これが。

カホン


初めてカホンを間近で見たのはかれこれ三年前くらい、ススキノにあるOh! Pie[*1]というスペイン料理の店(現在は『Toro』に名称変更)でやってたフラメンコのライブ。踊りのバックがギター、そして妙な箱に座っている女がいる。しかも股を開いて、股のあいだを叩いてる。というある意味淫らなスタイルだ。ライブ終了後そのカホンなるものに触らせてもらったけど、どこをどう叩いたらいいかさっぱりわからん。どう見たってただの木の箱だし、ホーマックでコンパネでも買ってきての日曜大工かい、ぐらいに思ってた。

その後出演者達と飲みに行って、いやはやフラメンコをやっている女達[*2]は実に飲むし食うし,その量たるや人間離れ・・・いや、ロックとは違うその気さくさに驚いたんだっけ、そうだそうだ、たぶんそうだったな。いや、カホンと関係ないか。

まあ、とにかく。

フラメンコの踊りをやっているうちの奴と長い家族会議ののち、ためしにひとつ購入。実際に叩いてみると驚いた驚いた。見た目のシンプルさとは逆にいろんな音が出る。バスドラ、スネアのような音もでるし、あとシンバルあればドラムと変わらないのではないか?これは奥が深いし応用範囲が広いなと実感、そしてハマリました。
おっしゃ、これを使ってアコースティックなハードでプログレなバンドをやる、という目標をたて、地道に練習。カホンをやっている人も身の回りにいなかったのでとにかく独学、試行錯誤。カホンの教則本の類いなど全然知らなかったし。


(以下音に関する感想は主観的なものであることに注意。人によって感じ方は違うのはもちろん、カホンの音は叩く環境に左右される。あくまで自分の手で叩いて自分の耳で聞く必要有り)

購入第一号はアトリエKENの折り畳み式のやつ。上面をはずす、下面をはずす、畳む、紙袋にでも入れる、ホイ・ホイ・パタ・ガサッ。マジにこのくらいで畳めます。これは実に便利。持ち運びはもちろんだけど上面がはずれるので中が見えるし、いじりやすいのでカホンの基本的構造を知ることができました。ガムテープでミュートしたりいろいろ試しました。 今現在はベースの弦を張ってみてお試し中。ギター弦よりインパクトがありバシバシとなかなかいい感じです。ついでにマジックテープを利用して鈴もつけてみた。
全体の鳴りはちょっと小さいかな。PAを通せば問題ないだろうけど、生音でやるには編成によっては弱いかもしれない。
持っているカホンの中では打面が一番薄く、うちの奴が練習によく使っている。
このカホンを作ってる方、本職がフラメンコのギタリスト、で、すごい親切でいい人。カホンと一緒に丁寧な手書きの手紙も入ってました。フラメンコのブレリアのリズム譜およびアドバイスつきであります。


パールのカホン

購入第2号はパールのやつ。楽器屋で見かけて、試打してみて即購入。 打面は厚くて固い。そのせいか弦の音(バズ音)は控えめ、コンコン、トントン、ボンボン、バシッ、ドッと木の音の方が目立つタイプ。 ベースの音は重くしまっていてなかなかイイです。 木の音中心にバラエティな音色で、ああ楽器だなあ、という感じ。仕上げもきれいでしっかりしている。ガンガン叩いても壊れるように見えない。打面の叩いた感触はこれが一番好きかな。でもうちの奴は手が痛くなるとのことで嫌がる。女性の手には辛いかもね。
気にいってるんだけどもうちょっとバズ音を出したいので、とある方のアドバイスをうけて中をちょっといじってます。



そのとある方、ヨシローさん[*3]が制作したカホンが購入第3号。カホン工房アルコ(ARCO PERCUSSION)の黒いやつ,SW46BLブラックカホン。
打面は薄めでパールのものとは正反対。初めて叩いた時はバズ音がよく鳴るので驚いた。パールに慣れていた自分にはカルチャーショックに近かった。弦以外に鈴もとりつけられていておもしろい。叩く時指と同時に手の付け根あたりで打面を揺するように叩くと鈴の音が聞こえる。斜にして叩いてもそうかな。ベースの音は重いけどパールよりやわらかい感じ。足でミュートしながら、または打った瞬間指でちょっと押さえつけてミュートだとちょっと固い感じになるだろうか。ベースはベース、バズ音はバズ音と分離しているバランスが好み。


手にいれてすぐフラメンコのライブでメインに使ってみた。踊子の足の音(サパテアード)の中でもバズ音に存在感がありました。時々ベース音を使わずバズ音を主にしてギターのカッティングにからんでみたらおもしろかった。まだそんなに叩いてないけど、これから楽しみ。
フラメンコのバックではパールにかわってメインに使うカホンになると思うが、さてうちの奴も使いたがってるのが心配だ。俺のカホンに勝手に座るなよ。娘は許すが。
制作者のヨシローさんはまた親切で真面目な人。材料、構造・・いろいろ研究しながら作ってる。まるで『カホン制作道』を極めようとしているかのようだ。
制作している人だから当然だけどカホンのことをよく知っていてメンテナンスの相談にのってくれるので助かります。感謝してもしたりないくらい。ありがとうヨシローさん。


ところでARCOから「PC10 プラクティスカホン」という新製品登場。さっそく買ってしまいました。A4ノートパソコン程度の大きさで持ち運び便利。到着した時は家中持ち歩いて叩いてみました。トイレの便器に座りながらでも叩けます。音は小さくまさに練習用に良し。膝の上で、足にはさんでどこでもぽこぽこ。ストラップつけたらさらに自由自在かな。内蔵ピックアップをつけるとアンプに接続して音出し可。これはおもしろいです。

プラクティスカホン


ラ・ヒターナ[*4]という裏参道にある店でたまにフラメンコ達の集まりがあるけど、ある時そこにこのプラクティスカホンを持ち込んだら皆に「ノートカホン」と呼ばれてしまった。たしかに大きさもノートパソコンくらいかも。
*現在はPC12プラクティスカホンとして販売中

最近ライブしてないなあ。宴会で叩いて遊ぶくらいかな。でもおかげでちょっと仲間も増えてきた。踊りの人でも函館の某ろるさんのようにカホンにチャレンジしようとする人もでてきた。
まあこれでメシを食ってるわけでもなし。本職の合間をぬって地道にやってれば、10年、20年後にはちっとはまともに叩けているだろう、と長い目で楽しむつもり。



----------------------------注釈----------------------------
[*1]
「Oh! Pie」
でしたが、現在は店の名前が「Toro」という名に変わりました。 札幌はススキノ、HBC三条ビル地下にあるスペイン料理の店。おいしいよ、ここは。
フラメンコのショーは毎月2回になった模様。こじんまりとした小さな店で目の前で見ることができて凄い迫力であります(行く時は予約しておいた方がいいかもね)。出演してるのはフラメンコ舞踊スタジオ「フラメンコ・リブレ」の酒豪、いや踊り子達。ギターが渡部具己さん。
ただしショーの時、必ずカホンが入るというわけではありません、念のため。

同じく札幌はススキノ、ル・タブーでも毎週金曜日にフラメンコのショーが2セット。出演はたぶんフリーの人達だろうか(私はよくわからない)。こっちの方がカホン登場の可能性が高いかな、たぶん。何度か見に行ってるが、カホンの人がいました。

[*2]
フラメンコをやってる女達、というよりココ(フラメンコ舞踊スタジオ「フラメンコ・リブレ」)のフラメンコ教室の人達が異様に元気なんだよなあ、というのが本当だと思う。酒を燃料にして踊ってるんじゃなかろうか。でもこんなこと書いたらやばいか、関係者がこのページに気がつかないことを祈ろう。


[*3]
「ヨシローさん」
笹カマボコがおいしい土地から『世界』を目指すカホン製作者。
カホン工房アルコ(ARCO percussiuon-English page)のサイトにて、複数のタイプのカホン、カホン用ソフトケース、マリンブラなどを販売(音のサンプルもあるので聞くことができる)。BBSで相談することもできる。
音響のプロでもあり、特にライブをやる人、音づくりで困った時はとっても頼りになるんじゃないかな。
ええ、私は頼りにしてます、これからも(笑

*リズム&ドラムマガジン2003年4月号にてあるミュージシャンの使用楽器としてARCOカホンが写真に写ってました。ただし説明文では「スペインのメーカー、ARCOのカホン」となってますが、もちろんARCOは日本のメーカーであります。

[*4] ラ・ヒターナ(La Gitana)
今年の夏裏参道にできたばかり。昼間はおいしい珈琲とランチ・デザート、夜はワインとフラメンコで騒いで、というところ。フラメンコ好きが集まった時、誰かがパルマを叩いたら、誰かが唄い、誰かが踊り出す。キャリア、レベル、所属教室の枠をこえてみんなでわいわい楽しいです。
フラメンコのライブもちょくちょくやってます(詳しくはラ・ヒターナのサイトにてご確認のほどを)


カホン・カホン・カホン@rakuten

PINK FLOYD/ピンクフロイド '88代々木



PINK FLOYD/ピンクフロイド  15年ちょっと前、東京に住んでた頃。

バブルのまっただ中、しかもコンピュータ業界だったため、仕事に追われて音楽関係の本も見てなかった。

ある日新聞を見てたら「PINK FLOYD来日」の広告発見。


お、Pink Floyd。


最後に来日したのはいつだったけか。もはや伝説のバンドだ。


だいたいいつ来るかわからんし、いつまであるかもわからんバンドだ。

今見ておかないと後悔しそうだったのでチケット購入を決意。7000円は高かったがしかたあるまい。

発売日にチケットぴあに電話かけまくったがなかなかつながらない。


いくらなんでもPink Floydがそんなに人気があるとは思えず、たぶん他の有名ミュージシャンの発売日と重なったんだろう、と思っていた。


ようやくつながり、武道館の公演は仕事上行けない日だったので、代々木を押さえる。

とれたのが2階席で見やすいところかどうかわからなかったが、まずは席を押えたことで一安心。




PINK FLOYD/ピンクフロイド さて当日。

もはや伝説とも言えるバンド、すさまじいステージセット、ライティングも楽しみだし、ちょっと早めに代々木へ。

駅から会場までぞろぞろ歩いている連中は原宿がそばにあるというに若者というより青年~中年多し。私なぞ若い部類であった。


 おお、Pink Floydだね。



ベテランバンドには客もベテランということだね。 しかも子供連れもチラホラいる。

いい教育だ、きっといい子に育つだろう、ただしシド・バレットみたいにはなるなよ、と思いつつ会場へ。


時間もあるのでグッズを物色したが高い。パンフレットのみ購入。 その後自分の席を探すために2階席をウロウロ。アリーナ席は既にいっぱい。結局人気あったんだなあと思いつつ、ステージの方を見ると巨大な円形スクリーンがある。



おお、まさにPink Floyd。



なかなか見つからずとうとうステージの真横にあたるところまで来てしまった。 そこで見たのが巨大な風船を空気を抜いてたたんだような代物。

それが無造作に置かれていた。

空飛ぶブタだ。

噂にきくピンクの巨大ブタを飛ばすのか。



おお、これぞPink Floyd。



というところで、自分の席を発見。 ものの見事にステージ真横。

アリーナの一番後よりははるかにステージに近いし、傾斜があるため前の人の頭もじゃまにならない。

PINK FLOYD/ピンクフロイド

しかし問題はなにせPink Floyd。


機材、ステージセットが真横までありこっちからの視線を完全にさえぎってる。

つまりはステージはなにも見えない。

ステージセットの、しかも外側をずっと見てろと?まわりの客も不満そうである。

のんびり席を探していたため開演時間も迫っている。

このままこの席に座って音だけで我慢するか。

それとも。


そういえば歩いてくる途中の通路に、ステージから一番遠いが正面から見られるところがあった。
席はなく立ったままだが少なくとも正面から見られる。

通常公演中は席をたってはいけないことになってるし、係員もその辺にうようよしているが仕方がない。

ステージセットの横だけを見るために7000円払ったわけではないのだ。


決意して、入り口の方にダッシュ。
行ってみると既に何人か手すりによりかかって陣取ってる。

でもまだ隙間はある。

ラッキー。

遠いことは遠いが真正面だ、ちゃんと見える。

始まる頃にはだいたいその通路はいっぱいになった。

私の後ろにも人がけっこう立っている。自分の本来の席の方を見ると人はほとんどいない。

そりゃそうだろう。

みんな考えることは同じだよ。


お約束のように会場係員がやってきて一人一人に話しかけ説得している。

応じる客は皆無。

私にも話かけてきた。

「席にお戻り下さい」

「席からじゃなにも見えねえんだよ(怒」

と一言だけ返し、あとは何を言われても無視。

見にくい、だったらまだ許すが、見えない席は許せんよ。

誰も動かず係員もあきらめて来なくなった。

そりゃそうだ。どうしてもとなったらあそこにいた客一致団結、暴動だよ。

PINK FLOYD/ピンクフロイド 照明が落ちた。後ろの客に邪魔にならないように手すりにアゴをのっける。ちょっと辛いが仕方あるまい。


始まっちゃえばもう楽しむだけ。


おお「Shine On You Crazy Diamond」だ。 いきなり泣かしてくるし。


おお、シド。


前半は新しいアルバム中心、後半はヒット曲のオンパレード。 最高だった。伝説を見た気がしたし、まさにエンターテイメント。


最後のライティングの凄まじさなんて口で説明不能。 会場全体が音と光に包まれたというか飲み込まれたというか爆発したというか食われたというか同化したというかなんというか。

涙が出るくらいの感動だった。まさに至福の時。

時間よ止まれ、と本気で思った。



このツアーは二枚組のCDになってるし、ビデオも出ている。

内容はまったく同じだが(花火の有無の差はあるがこれは仕方がない)、凄まじさはビデオからじゃ伝わってこないな。

でもその時の感覚を思い出しながらちょくちょく見てる。

良かったなあ。


やはりいいモノは生に限る。




余談。


次の月に来日してきたのがもうひとつのプログレの雄であるYES。


もちろん見に行った。

当然のごとく。

クリス・スクワイヤーが来日するというのにじっとしていられるか。

SS,Jungle Jam,'90


【ちょっとプログレッシヴな気分で。】
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